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京都府立大学生が飛騨古川のまちを歩いてみた

2023年5月、京都府立大学 環境デザイン学科 都市計画学研究室の学生3名は指導教員の関口先生とともに飛騨市古川地域を訪れました。今回はその様子をレポートします。

山原柊人(やまはら しゅうと)です。京都府京都市出身で、趣味はサッカー観戦です。海外のサッカークラブの試合中継をよく見るので、昼夜逆転しがちです。京町家と路地が景観評価に及ぼす影響について卒業研究をしています。古川にも町家が多く残る独特な景観があるので、来訪するのを楽しみにしていました。

私たち京都府立大生は今回初めて古川を訪れました。道中、電車に揺られながら見た綺麗な川と雄大な山々からは、飛騨・古川という場所が豊かな自然に囲まれていることを実感することができました。

古川に滞在していた3日間は、「FabCafe Hida」に泊まりました。FabCafe Hidaは、かつて酒蔵や木工アトリエとして栄えた古民家を改装したカフェ兼宿泊施設で、現在は1階にカフェ、2階に宿泊部屋がありました。100年以上もの歴史を持ち、改築・再建を繰り返してきたため、間口が広く、高さも大きい造りになっていました。また、1階に大きい吹抜空間と中庭、小上がりスペースなどもあり、カフェ利用者だけでなく宿泊者も使える共用スペースがありました。1階のカフェでは、地元で採れた山菜を使ったお茶を飲むことができ、地元の木材を使ってお箸やスプーンをつくる木工体験をしているお客さんもいました。私たちは、残念ながら都合が合わず木工体験はできなかったのですが、野草を使ったお茶を飲んだり、1階の共用スペースで談笑したりと滞在を楽しむことができました。地域とともに歴史を刻んできたカフェでの素敵な体験でした。

イベントの翌朝から、学生3人で飛騨古川のまちあるきをしました。古川のまちを歩いて感じたことは、古川で見られる町屋は、京都の町家よりも間口が広く、高かったことです。特に、古川のまちで見られた3階建の町屋は、京都ではめったに見られないために興味深くて面白かったです。また、屋根も大きく、深くつくられており、素材も瓦でなく金属が使われていることが多いと感じました。他にも、道に水路が多かったり、雪を溶かす装置があったり、看板が縦に長いものがほとんどだったりと、雪がよく降る地域ならではの町屋、まちのあり方を知ることができました。

また、まちあるきの中で飛騨古川まつり会館にも訪れました。そこには、実際に使われる屋台や道具などが複数展示されていて、飛騨古川に根付いてきた祭りの雰囲気を味わうことができました。古川祭りの存在は知っていましたが、実際にそれがどのような規模・雰囲気で行われるかを知らなかったため、初めて知って驚くことも多かったです。特に、18分にもわたる古川祭の4Dシアターからは、古川祭の歴史、迫力、祭りに対する地域の人の熱い思いが伝わり、実際に祭りに参加しているかのような錯覚を覚えたとともに、実際に祭りに行って見てみたいという関心を持ちました。

気多若宮神社を訪れた際には、映画の舞台にもなっただけに、雰囲気が荘厳で神秘的な印象を受けました。古川祭も気多若宮神社から始まり、気多若宮神社で終わると知り、古川というまちにおいて、気多若宮神社がいかに大切な存在かを知ることができました。

今回、古川を初めて来訪して、地域らしさ探しのイベントの中で参加してくださった方々と交流・お話ができました。また、実際に自分たちで飛騨古川のまちあるきも行いました。そのような経験を通して、飛騨古川のまちが持つ自然・歴史の魅力、そして古川に関わりを持つ多くの方々の熱意がとても伝わりました。

また、飛騨市や古川のまちの魅力をより広めていくために飛騨市ファンクラブなどの取組が重要であると感じ、地域に根ざしたまちづくりのあり方について学ぶことができました。私たちも、さっそく飛騨市ファンクラブに入会しました。今回の来訪で感じた飛騨古川のまちの魅力を周りの人に伝えていきたいと思います。

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