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未来のコミュニティ研究室公開オンラインミーティング記録5 『飛騨市関係案内所 ヒダスケ』

2020年3月9日、ゲストハウスやまなみにて「飛騨市関係案内所オープンに向けた未来のコミュニティ研究室公開ミーティング」が開催されました。地域創生のキーワードとして、近年盛んに取り上げられている「関係人口」。今年度、未来のコミュニティ研究室では、このホットなテーマにいち早く着目し、関連した研究と実地プロジェクトを並行して進めてきました。本イベントでは、1年間の成果の発表と来年度の活動の紹介、さらにはより良い活動の実現に向けたワークショップを行いました。その様子を、5本の記事に分けてご紹介します。
最終回となる本記事では、一連のプロジェクトを受けて2020年4月よりオープン予定の「飛騨市関係案内所 ヒダスケ」の紹介の模様をお送りします。

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上原:では、最後のまとめとしまして「飛騨市関係案内所 ヒダスケ」について、舩坂さんよりご説明をさせていただきます。よろしくお願いします。

舩坂:それでは、私の方からこの会に参加されている皆様にもぜひ使っていただきたい仕組みを作りましたので、ご紹介させていただきたいと思います。

まず、今年度飛騨市内外のたくさんの方々と3つのプロジェクトを実施してきて、プロジェクトメンバーはもちろん、日本全国、ひいては海外の様々な方々に飛騨を知り、近くに感じてもらえたのではないかと感じています。
そこで、この3つのプロジェクトに止まらず、飛騨の他のコンテンツにも広げ、それぞれのファンが増えていったら良いのではないか?と考えています。

上のスライドは、ファンクラブに関わる方が仰ってくださった言葉です。
飛騨市は例えば森林が93%もある地域なのに、スーパーカミオカンデのような超ハイテク設備があったり、奇祭と呼ばれる祭りがあったりなど、すごくコンパクトではあるものの面白いコンテンツが絶妙なカオス感でうごめく街であり、多様な生き方をする人たちが次世代の生き方を模索するユートピア、というとても良いキャッチコピーをいただいたのですが、ちょうどこの言葉にシンクロするような地域になってきたなと思っています。

今回3つのプロジェクトをやってみて、外のファンが増えることはもちろん、外の人がファンになってくださると、中にいる私たちや課題オーナーたちが元気になる、ということにも気付きました。これを私は「発酵がブーメランになって返ってくる」ということで、「発酵のブーメラン現象」と勝手に名付けました。

この良い仕組みを、今日見てくださっている方々や、まだ関わりを持っていないような方々が使えるようにしたいと考え、飛騨市関係案内所というものを作ろうと思いました。

そして、その名前が先月ちょうど決まりまして、「ヒダスケ」と命名いたしました。
「飛騨を助ける、飛騨の助っ人」ということで、名前を決めております。

ところで、今回「関係案内所」と銘打っているのですが、関係案内所はソトコトの指出さんという方が「観光案内所」を文字って作られた言葉になります。

人と人とを繋ぐ場所、というと例えば今私たちが発信している「やまなみ」さんや、最初のワークショップを開催した「マザーズハウス」さんなど、来た人が居心地よく過ごし、繋がれるリアルな場所というのは新しく作らなくても既に色々な場所にあると思っています。

そこに加えて、関係案内所は中と外の人々が関われるポイントを知り、一緒に何かをやって発酵できるようなプラットフォームの仕組みを持つことが必要だと考えました。そこで、私たちはリアルな場所ではなく、web上でそういった仕組みを持つプラットフォームを展開しようと考えています。

実はこの企画は今年度のプロジェクトを始める前からやりたいと思っていたことでして、Wantedlyという人材プラットフォームのように、地域の人が欲しい人材を募ることのできる仕組みを作ることができれば良いのではないかと考えていたんです。まさに「クラウドFanディング」です(笑)。
お金ではなく、ファンの方が力やアイディアを貸してくれるようなプラットフォームがあれば良い、という発想ですね。

ここで1つお堅めの情報を。最近国土交通省さんが関係人口について取られたアンケートなんですが、直接寄与型(地域と直接何かしらの形で関わりたいと思う人)の人々は、地域の人と繋がれる場所や自分のスキルを生かせる機会が欲しいというニーズがあることがわかったそうです。

もう一つ、関わりをどうやって深めていきたいかという質問では、いろんな分野の活動をしたい、地域の人とのコミュニケーションを増やしたいという回答が多く、ちょうど私たちがこれからやっていこうとしていることへのニーズを持っている方が多いことがわかりました。

そして、ヒダスケはweb上で既に大方できております。どなたでもプログラムを作成することができ、外の方はどなたでもプログラムを探して応募し、参加することができます。もちろん、外の人だけでなく地域の人が地域の課題を探して参加することもできます。今後、みなさんと一緒に色々なプログラムを作って取り組んでいきたいと思っています。

ヒダスケプログラムの例としては、外の目線も入れてクラウドファンディングに一緒に挑戦する、市内外の人とおこめ部のような〇〇部を設立する、新商品のアイディアを募る、など様々なものを考えています。また、今現在も50名以上の方がzoomを通してこのオンラインミーティングに参加していただいていますが、このように飛騨に来ていただかなくてもオンライン上で参加できるプログラムもあるのではないかと思っています。

ヒダスケは、使っていただくとリターンがいただけるという仕組みを考えています。例えば、米職人と喋れるなどもありだと思います。そこはみなさんの創意工夫次第だと思いますが、それも一緒に考えていければ良いと思っています。
プログラムを作る人をヒダビト(ヌシ)、参加者をヒダスケと呼び、「ヒダスケをするとヌシからオカエシがもらえる」という形になります。

私たちも、このwebサイトを作ったからといって急にプログラムが増えるとは思っていません。そこで、全てのプログラムで様々なSNSを使って発信したり、既存の「飛騨みんなの博覧会」などの掲載するなど、発信に力を入れていきたいと考えています。
また、飛騨市ファンクラブはもちろん、連携先の企業や大学も増えてきたので、そういった繋がりも駆使して、プログラム参加者を増やしていきたいと考えています。

実際の利用方法がこちらになります。ふるさと納税の仕組みと全く同じで、下記の通りになります。ぜひみなさんと一緒にヒダスケを育てていければと思いますので、こちらのQRコードからページに飛んでいただければ嬉しいです。

最後に、おこめや石棒、薬草など飛騨には尖ったコンテンツがたくさんあり、これらを縦にさらに深めていくという活動もしていきたいと思っています。
一方で、同時にファンクラブやヒダスケのような仕組みもあり、飛騨市内外の人を横に広くつなげていくという活動にも取り組んでいきたいと思っています。

上原:ありがとうございました!ヒダスケは4月にオープン予定なので、みなさま是非楽しみにしていただけると嬉しいです。

ということで、あっという間に終了のお時間になりました。今日はとても盛り沢山の内容だったので、消化しきれない部分も多々あるかと思います。
気になった点がございましたら、Facebookページをご覧いただいたり、各メンバーにご連絡いただいたりできると嬉しいです!

ライター:蛯谷夏海
東京大学 大学院農学生命科学研究科所属。2019年3月に飛騨の旅館のお手伝いをしたことをきっかけにFCLを知り、参加。修士論文では「関係人口の具体化」をテーマに研究に取り組む。地方を飛び回って現地の人と交流するのが大好き。


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